「円満退社がしたい!だって悪く思われたくないし、引き止められたくもない!」といかに円満退社するかにこだわっていませんか?
決して悪いことではありませんし、円満退社できるなら誰でもそうしたいものです。しかし円満退社にこだわりすぎると、大損する可能性があります。
わたしは円満退社ばかりに気を取られすぎて、最終的に損ばかりの退職となりました。
円満退社にこだわる必要がない理由と、どのような損を被るのかをお伝えします。
円満退社にこだわると
・希望退職日に退職できない
・引き止められて、退職するまで時間がかかる
ちなみにわたしはすべての有休を消化することができませんでした。
詳しく説明していきます。
この記事の目次
なぜ円満退社をしたいのか

そもそも、なぜ円満退社したいのでしょうか。
自分に対して
・スムーズに退職したい
・イヤな気持ちになりたくない
・引き止められたくない
上司に対して
・辞める自分を悪く思ってほしくない
・嫌味を言われたくない
・スムーズに手続きしてほしい
・根掘り葉掘り、退職理由を探ってほしくない
ようは、お互い気持ちよく終わりにしたいということですよね。しかし、それがうまくいかないのが現実。
こだわる必要がない理由
なぜ円満退社にこだわる必要がないのか、どう転んでも「退職=マイナス案件」だからです。
どんなに繕った退職理由を伝えても、退職は退職です。基本的に会社や上司、同期にはマイナスなこと。
報告を受けた上司の心情は、こんな感じ。
・期待して育成したのに、裏切られた
・自分の評価が下がる
・部下に業務分担のお願いや、采配をしなくてならない手間
・人を補充する余裕はない
同じ部署のメンバー
・いいな、自分も辞めたい
・え、これ以上業務増やしたくない
・仕事へのモチベーションますます下がった
快く承諾する、送り出すということは難しいです。みんなも感情ある人間ですから。
ちなみに、退職意志を示した部下を引き止めた理由はこちら

優秀だと思うなら、給与あげてほしいよね。手放したくないと思うならもっと社員が働きやすい制度整えてほしいよね~。
円満退社にこだわると損する理由

円満退社にこだわってしまう気持ちわかります。まず人によってこだわるとはどこまでのことを指すのか、定義付けが必要ですね。
円満退社にこだわるとはどういうことか?
会社の都合に合わせすぎる
上司が納得するような退職理由を探してしまう
曖昧な期限や退職理由を伝える
揉めたなくない!と思うあまり、自分軸ではなく会社軸や上司軸に合わせてしまって、最終的には会社都合で動かざるを得なくなります。
罪悪感に苛まれて~という気持ちはものすごくわかります。わたしはその気持ちを優先しすぎて退職するまで大変でした。
具体的に、どのような損をしてしまうのでしょうか。
①希望する退職日が延長される可能性がある
・就業規則に従って、1か月前に申告した。しかし退職することに罪悪感に苛まれ、上司より「引継ぎ期間としてあと3か月は勤務してくれ」という依頼に承諾してしまう。
それにより、転職先に入社日の調整をするハメになる、有休消化することができなくなったなどの手間や時間が奪われるという損を被ることになります。
②引き止められてしまい、退職まで時間と労力がかかる
・揉めたくなくて、上司が納得してくれそうな「家庭の事情」を使ったところ、会社のあらゆる制度や部署異動を提案してきて、引き止められた。
上司さんよ、制度利用や、部署異動で解決できる問題ならば退職という答えを導いていませんで、と言いたい。
上司が納得する理由とは、大体『家庭の事情』ですね。
あまり踏み込めない領域であること、家族を巻きこんだ話になるので、納得してくれるかなと選びがちです。
しかし『家庭の事情』の内容によっては「それくらいなんとかなるでしょ?」と思う上司もいます。
そうなると引き止められて「もう一度考え直してくれ」や、その上司の上司ともう一度面談となればまた時間がかかります。
円満退社にこだわるあまり、本当の気持ちを伝えることもできず、曖昧な表現になってしまう。
それが原因で引き止められることも。時間、精神力を持っていかれて大損しますよ。
わたしが損した話
ちなみにわたしは、曖昧な希望退職日を伝えてしまったがために全ての有休を消化することができませんでした。
少しでも波風立てたくなかったんです……
もうこれ以上揉めたくなかったので、29日まで出勤しました。たった2日かもしれませんが、苦痛で仕方なかったですね。しかも子どもの学校行事が入っているので、変に半休を取るという事態にもなり……。
退職を申し出ている時点で、曖昧な表現をしても好転しないのです。特に日付ははっきり〇月〇日と伝えましょう。
退職理由選びは慎重に

退職理由によっては、引き止められます。会社側もできるだけ退職者を出したくないのでスキがあるのならば必ず突いてくるでしょう。
退職理由を考えるときには以下のポイントに気を付けた方がよいです。

会社への不満はNG
なぜなら、「改善するから、残ってくれ!」と言われるからです。
別れを告げた彼氏が言うセリフですね。「悪いところは、直すから別れるのはイヤだぁ」みたいな。
改善の余地があると思われてしまっては、それに対する返答を考えるのも大変。よって会社への不満を退職理由にするのは避けましょう。
あなたの退職理由はいまの会社でも実現可能では?
あなたの退職理由は、いまの会社の制度を利用して解決できたりしませんか。
退職理由を考える際は必ず、就業規則や過去の先輩、他部署にいる方にあなたの知らない制度がないか調査してみましょう。
引き止められない理由って存在するの?

絶対この理由なら引き止められない!という理由はありません。
なぜなら、会社の制度や上司の性格によって、引き止める判断が異なるからです。
強いて言うなら
・家業を継ぐ
・介護するため実家に帰る
・大きな病気を患った
・うつ病
・夫の海外転勤についていく
この辺りは、引き止めにくいですかね。ただ、これがウソだった場合は相当話に辻褄を合わせて、街中でバッタリ上司に会っても大丈夫ないいわけを考えておかなくてなりません。
わたしは話の通じない上司とまたその上の管理職に、ボロカスに言われて引き止めれられました。引き止めていたいのか、辞めさせたいのか謎でしたが。
それでもわたしは4回目の面談で退職を認めてもらいました。最後に押し切った退職理由は「体調不良」です。今考えると「適応障害」だったんだなと。(おそッ)
↓で紹介しているステップを参考にして実行するのもアリかと思います。

スムーズに退職するには

気を付けておきたいポイントをまとめました。
報告ベースが基本
すでに退職の意志は固まっているのにもかかわらず、「相談がありまして~」と切り出してしまったら、引き止められます。円満退社を狙いすぎてしまっていますね。
「退職させていただきます。」と伝えましょう。
就業規則に従う
「1か月前に退職願を提出する」といったことが明記されているので、その期限は守りましょう。
わたしの場合は、2か月前に退職願を提出することになっていました。
4回目の面談日には持参して、面談が終えたその日に提出しました。ギリギリセーフで間に合いました。
会社によっては、会社独自の退職願の書き方があります。わたしはすでに退職手続きを進めていた同期に見本をもらうことができました。
本来であれば、上司→人事から書類届く→上司(もしくは人事)→あなたに書類が届くので、それから退職願の提出をしても大丈夫でしょう。
いつまでに退職を申し出ればいいのか、必ず確認してそのルールに従いましょう。ではないと揉めます。
引継ぎ書類を作成
残された部署メンバーに迷惑がいくのは確実です。しかしながら少しでも負担を減らすのが礼儀。トラブルがないように引継ぎ書類は作成しておきましょう。
データの整理やフォルダ分けなんかも忘れずに。
わたしは毎月の数値を管理していましたので、エクセルシートの作成方法や取引先とどこまでやり取りしているかを時系列でまとめました。
感謝を伝える

上司から部署内に「〇〇さんが〇月末で退職することになりました」と伝えてもらってから、部署メンバーには退職する旨と感謝の言葉を伝えましょう。
※上司をさしおえて、あなたから部署メンバーに退職の話をするのはNGです。トラブルの元になりかねません。
あ、わたしは上司に「自分の口から言いなさい」と言われたので、一人ひとりに退職と感謝を伝えました。いつまで経っても上司からみんなに報告ないなと思ったら確認してみましょう。
最終出勤日までは今まで通りの勤務態度で
真面目なあなたなら、退職願が受理された時点から
・電話取らない
・急に休む
・仕事が遅い
・そもそも席にいない
など、不真面目な態度は取らないと思いますが、時たまいますよね。やる気おきなくなっちゃって仕事がはかどらなくなってしまう人。
あなたの悪口が社内に広まったり、最悪取引先から「やる気あるのか!!」とクレームがきたりと、イイことはありません。
気持ちはわかりますが、最後の最後までいつも通りの勤務態度でいましょう。
まとめ

円満退社にこだわりすぎると
①希望する退職日を延長されてしまう
②引き止められてしまい、退職まで時間と労力がかかる
時間、体力、精神力が削られて大損してしまいますよ。
わたしは全部の有休を消化することができませんでした。まさに損しました!!
円満退社は誰もが望むものです。しかし曖昧な表現や態度を示すようなことがあれば、必ず会社側はスキを突いてきます。
スムーズに退職を狙うならば、以下のことは必ず押さえておきましょう!
・報告ベースが基本
・就業規則に従う
・引継ぎ書類を作成
・感謝を伝える
・辞めるまでは今まで通りの勤務態度で
円満退社にこだわらず、ハッキリとした態度と報告をしたほうがスムーズに退職できるでしょう。